◆藤田裕喜議員 それでは、乳幼児健診についてお伺いします。
まず、乳幼児健診の現状についてお伺いしたいのですが、どのような年齢、月齢が対象で、また合計何回の検診が実施されているか。各検診の実施曜日と時間帯、内容についてお知らせいただけますでしょうか。
○大竹利信議長 健康推進監。
◎石黒美佳子健康推進監 乳幼児健診につきましては、生後4か月児を対象に4か月児健診、1歳8か月から1歳9か月児を対象に1歳8か月児健診、3歳2か月から3歳4か月児を対象に3歳児健診、及び歯科健診として、1歳2か月から1歳3か月児を対象にはじめての歯科健診、2歳2か月から2歳3か月児を対象に2歳児歯科健診を実施しており、健診の合計回数では、4か月児健診と1歳8か月児健診及び3歳児健診は月2回で月6回の実施、歯科健診は、はじめての歯科健診と2歳児歯科健診が毎月1回で月2回の実施となり、乳幼児を対象とする健診は合計で月8回の実施となります。
各乳幼児健診の実施曜日、実施時間帯と内容につきましては、4か月児健診は木曜日、受付時間は午後0時50分から午後2時までで、健診の内容といたしましては、保健師による問診、身体計測、保健師や管理栄養士の個別相談のほか、図書館事業であるブックスタートとして、絵本の読み聞かせと絵本のプレゼントをしております。
1歳8か月児健診は、火曜日、受付時間は午後0時50分から午後1時45分で、健診の内容は、問診、身体計測、医師・歯科医師の診察と希望者にフッ素塗布、子育て相談と集団での親子遊びを行っております。
3歳児健診は、火曜日、受付時間は午後0時50分から午後1時45分、健診の内容は、問診、身体計測、医師・歯科医師による診察、子育ての相談のほか、3歳児健診では尿検査、これは事前に御自宅で尿を採取してきていただいて提出をしていただいております。それから視力検査、聴力の検査のほか、この時期は生活リズムの確立が大切であるということから、早寝早起き朝ごはんの集団指導を行っております。
はじめての歯科健診と2歳児歯科健診は、金曜日で、午後0時50分から午後1時50分の受付時間で実施しております。健診の内容としては、いずれも、歯科医師による歯科健診と歯科衛生士による保健指導、希望者にフッ素塗布を実施しており、それに加え、はじめての歯科健診では栄養の集団指導を、2歳児歯科健診では、保健師と歯科衛生士のミニ講話を実施しております。
○大竹利信議長 藤田裕喜議員。
◆藤田裕喜議員 現状を整理してお知らせいただき、ありがとうございました。
乳幼児が受ける検診は、4か月、1歳8か月、3歳と、歯科検診については1歳2か月から3歳児の初めての歯科健診と2歳児歯科健診の2つがあり、合計5種類の健診を受けることになっている。また、それぞれ回数は異なりますが、毎月実施されているということが分かりました。
そこで、各健診の受診率についてお伺いしたいのですが、現状についてお知らせいただけますでしょうか。また、いずれの健診でも未受診の方がいらっしゃると思いますが、把握されている場合のみで結構ですので、どういった事情で未受診なっているかお知らせいただけますでしょうか。
○大竹利信議長 健康推進監。
◎石黒美佳子健康推進監 令和元年度の各健診の受診率ですが、4か月児健診が97%、1歳8か月児健診が96.1%、3歳児健診が97.3%、はじめての歯科健診が82.4%、2歳児歯科健診が78.6%となっております。
健診の未受診の理由につきましては、4か月児健診におきましては、身体的な疾病により長期に医療機関に入院中であったり、出産された医療機関で引き続きフォローしているといった方が多く、市の健診は未受診といった方が多くなっております。また、1歳8か月児健診、3歳児健診の未受診の理由につきましては、外国人の方であったり、保護者の仕事の都合などを理由に未受診となっている方が多くなっております。
○大竹利信議長 藤田裕喜議員。
◆藤田裕喜議員 保護者の仕事などを理由に未受診となっている場合があるとのことでしたが、各健診について、現状は、先ほども御紹介していただいたとおりいずれも平日の昼間から午後に実施されています。なぜ、このような多くの方が仕事をしていらっしゃるであろう曜日、時間の設定になっているのでしょうか。
○大竹利信議長 健康推進監。
◎石黒美佳子健康推進監 各健診におきましては、お子さんの発育や発達、疾病の有無や口腔内の健康状態、口腔機能の発達の確認のため、医師や歯科医師の診察が必要となっています。現在、乳幼児健診の医師や歯科医師につきましては、蒲郡市医師会及び歯科医師会へ委託し、市内の診療所の先生にお願いをしており、診療に影響のない休診時間帯に健診に来ていただいているため、平日の昼間、火・木・金の時間帯になっています。
○大竹利信議長 藤田裕喜議員。
◆藤田裕喜議員 事情は大変よく分かったのですが、私には、この現状の時間設定は、子供と保護者に少なくない負担を強いるものであると感じられます。
まず、子供への負担ですが、乳幼児健診を受ける必要のあるような小さい子供の場合、体調や機嫌、昼寝や食事などの調整、管理、コントロールは大変難しく、指定された日の指定された時間にうまく子供を連れていくということは困難を極めます。それでも、保護者としては何とかして連れていくことになるわけですが、時間に間に合わせるため、例えば食事を早めに切り上げてしまった結果、食事が不十分になってしまうということや、あるいは、健診がない日であれば昼寝をしているような時間帯に呼出しをされたということから、昼寝のタイミングを逃してしまうとか、健診後のいつもと違う時間に昼寝をさせられることになるなど、生活リズムに影響を与えてしまうということが現実として起きています。
こうした状況が生じても、子供の成長や発育に大きな影響はないのかもしれませんが、しかし、子供の成長ぶりをチェックするための健診という機会において、小さな子供にこのような負担を強いるような状況が果たして正しいのかどうか、そのような健診でいいのかどうか、非常に大きな疑問が残ります。指定された日の指定された時間に間に合わせてきちんと連れていかなければならないという保護者への精神的な負担も大変大きいものがあります。
健診の時間帯が昼間や午後ではなく、例えば午前であれば、朝の時間は多少慌ただしくなるかもしれませんが、昼寝の心配をする必要もなければお昼ご飯の心配をする必要もなく、ふだんの生活リズムに大きな影響を与えることなく健診を受けることができます。
健診ではなく、乳幼児とその保護者向けの教室、ママ教室やパパママ教室、また離乳食教室や1歳児、2歳児教室などは全て午前に実施されています。
子供への影響がないのであれば、健診と同じように教室も午後に実施してもよいと思いますが、なぜ教室は午前に実施されているのでしょうか。疑問です。
さらに、保護者が産休や育休が明けて就職・復職している場合には、より大きな負担を保護者に強いることになります。現状の時間設定では、仕事を休まなければ健診を受診できないという状況が生じているからです。第一に、開始時間が中途半端で午後だけを休む午後の半休だけでは、健診の開始時間に間に合わないという可能性があります。蒲郡市内で勤務していたとしても、決して余裕を持って健診を受診できるという時間設定ではないと思います。
第二に、健診は実際には1時間程度の短時間で終わるわけですが、この1時間のために午後の仕事を全て休まなければならないという状況も生じます。就労場所や指定時間によっては、たった1時間のために終日仕事を休まなければならないという事態も生じます。実際に、私も健診の会場で、わざわざ仕事を1日休んできているという保護者の方からお話を伺いました。そして、それほどの価値があるのか疑問、つまり、仕事を1日休むほど重要なのか分からないといったニュアンスを私は感じました。私も同感です。そこまでの重要な健診なのでしょうか。そこまでの重要な健診であるというのであれば、もっと保護者が受診しやすいような環境を整えるべきではないでしょうか。
例えば、仕事をしている保護者の方の都合も合わせやすいよう、午前もしくは午後のどちらかを休むだけで健診を終えることができるような時間に健診を開始するよう設定することはできないでしょうか。さらに言えば、そもそも平日に健診を実施しているために仕事を休む必要が生じてしまうわけで、土日祝日に健診を開催できれば、仕事を休まなくても健診を受診することができるのではないでしょうか。乳幼児健診の土日祝日の開催も検討すべきではないでしょうか。
また、現状では、健診に来ている保護者は圧倒的にほとんどの場合が母親です。蛇足ながら私自身の経験を申し上げますと、私自身も様々な健診と様々な子育ての教室に参加してまいりましたが、平日に開催されているこれらの行事に父親が参加していたということは、本当にまれなことでした。記憶の限りでは、私がほかのお父さんに会ったという機会は、恐らく1回か2回であったと思います。
現状は、恐らくほとんどの父親がこうした子育ての行事に来ていないのですが、休日に健診を開催すれば、父親にも健診に来てもらいやすくなると考えられます。家庭の状況や育児の状況を把握することもこの健診の目的の1つであると思いますが、父親と面談する機会は恐らくほとんどないのではないかと思うのですが、休日健診によってより父親が参加しやすくなれば、父親に育児の情報を発信する機会とすることもできますし、より家庭の状況に即した、適したアドバイスができるようになるとも考えられます。
また、平日に休むことができない保護者の家庭や共働きの夫婦も、健診を受診しやすくなります。結果的に健診の受診率の向上にもつながりますし、それは恐らく結果として虐待の防止や要支援家庭の発見にもつなげることができるのではないかと思います。
以上を私なりにまとめますと、現状のデメリットは、第一に、小さな子供にふだんとは異なる生活リズムに合わせるための負担を強いているのではないかということ。
第二に、中途半端な時間のため、無理をしてでも時間に合わせないといけないという保護者へのプレッシャーが強く存在すること。
第三に、平日に開催しているため、保護者が仕事を休まなければならないという状況が生じていること。
第四に、仕事を休んでくるのはほとんどが母親で、父親との接点が持てていないということで、少なくとも4つの様々なデメリットがあると言えます。
言い換えれば、現状は、結局のところ主催者の都合で平日の昼過ぎという時間に開催していることによるデメリットと言え、受診者の立場を全く考えていない。少しでも受診しやすい環境を整えるという配慮が全く感じられないということでもあると思います。全く子どもファーストになっていない、そんな設定になっていると言えます。
そうした現状でも、受診率が96%、あるいは97%に到達しているから問題ないと言うこともできるかもしれません。数にしても、恐らく10名から20名程度の方が受診されていないということだと思いますので、この残りの皆さんは無視しても問題ないと考えているのであれば、それはそれで1つの考え方かもしれません。しかし、そのように考えているということでしょうか。
先ほども少し触れましたが、こうした健診にお越しになれない方こそ、本来ならば健診に来てもらいたい、積極的にアプローチし、フォローしたいという対象ではないでしょうか。ほとんどの方が健診にお越しになる中、来られないということはよほどの事情、何らかの差し迫った理由、背景があることは容易に想像ができます。定期健診を通じて子供への虐待や要支援の家庭、要保護の児童の発見につなげられる可能性があり、こうした定期検診の機会も最大限に生かすべきではないでしょうか。
以上のように、現状の乳幼児健診には幾つものデメリットがありますが、乳幼児健診を午前や土日祝日に開催することには様々なメリットがあります。乳幼児健診の実施の在り方について、午前の開催や土日祝日の開催を含めて検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○大竹利信議長 健康推進監。
◎石黒美佳子健康推進監 昼寝の時間帯や保護者の仕事の関係で、午前中や休日の実施の方が都合がよいという御意見もあるかとは思いますが、乳幼児健診は、母子保健法により実施が義務づけられており、各年代の節目として疾病の早期発見や成長発達の確認、健康な生活習慣や育児不安・育児ストレスの軽減等、子育て支援を目的に、医師、歯科医師、保健師、栄養士や歯科衛生士、心理相談員、保育士等、様々なスタッフが関わって進めております。
先ほども御答弁させていただきましたが、医師、歯科医師は蒲郡市医師会・蒲郡市歯科医師会に委託し、地域の身近な診療所の先生にお越しいただいておりますので、平日の午前中は、診療時間帯と重なるため困難となります。
医師会や歯科医師会以外の先生にお願いをし、午前中や休日に実施するという方法もあるかと思いますが、市といたしましては、地域の身近な先生に診察していただくことで、健診の診察医が時にかかりつけ医であったりすることも多く、そのような場合、お子さんは緊張せずに診察を受けることができ、またお母さん方も安心して相談に乗ってもらえていること。また、かかりつけ医を探しているといった保護者の方にも、市内の先生であれば御紹介しやすいことなどのメリットも多いことから、市内の開業医の先生にお願いし、健診のほうを行っております。
このように、本市では開業医の先生の御協力のもと、地域全体でお子さんの成長発達を見守るという体制を取っておりますので、現在の時間帯や曜日を変更することは、今のところ予定はございません。しかしながら、日程調整が必要な場合は、事前に御連絡をいただければ、御案内した健診日を別の健診日に変更したり、健診時間内での時間調整については対応をさせていただいております。今後も利便性を検討しながら、受診される方にとって有意義な健診となるよう努めてまいります。
○大竹利信議長 藤田裕喜議員。
◆藤田裕喜議員 個別の希望、要望には対応していただけるということで、了解しました。ぜひ、健診の通知時やホームページにおいてもその旨をお知らせいただくようお願いしたいと思います。
また、健診の土日祝日の開催については、初めから毎月必ず実施するのではなく、例えば、何か月かに1回とか、年に何回かは土日祝日の実施をするといった形で、試しに土日祝日に開催してみるといったところから検討していただくこともできるのではないかと思います。あるいは、平日に来られなかった方に限定して開催するなど、ある程度対象を絞って開催するということも一案かもしれません。
そして、実際に土日祝日に実施してみて、例えば受診率の向上につながったかどうか、父親がどのぐらい来ているか、また、診察医の先生方や保健師など関わってくださる方々への負担はどの程度かなど、いろいろと内容を検証をしていただき、その結果を見て土日祝日の開催を本格的に実施するかどうか判断してもよいのではないかと思います。このあたりはぜひ検討をいただければと思います。
真に子どもファーストである政策の実現を望みます。以上で終わります。ありがとうございました。