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保育園への入所について(2023年12月・一般質問)

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◆藤田裕喜議員 続いて、保育園への入所についてお伺いします。
 今回は、特に兄弟姉妹で同時に保育園に入所する年齢にある場合で、兄弟姉妹が異なる保育園に通っている場合についてお伺いします。この件については、これまでも何度も議会で取り上げられてきましたが、改めて現在の状況についてお聞かせいただければと思います。
 まず、市内の保育園に兄弟姉妹で通っている事例が何件あるか。また、このうち兄弟姉妹で異なる保育園に通っている、別々の保育園に通っているという事例が現在何件あるか、お知らせいただけますでしょうか。

○青山義明議長 健康福祉部長。

◎宮瀬光博健康福祉部長 公立保育園で、兄弟で保育園に通っているケースは現在309世帯ございます。その中で、違う保育園に通っているケースは20世帯でございます。
 以上です。

○青山義明議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 では、兄弟姉妹で異なる保育園に通うこととなってしまった理由や事情についてお知らせいただけますでしょうか。
 なぜ兄弟姉妹で異なる保育園に通うこととなったのでしょうか。また、なぜ兄弟姉妹で同じ保育園に通うことができなかったのでしょうか、お伺いします。

○青山義明議長 健康福祉部長。

◎宮瀬光博健康福祉部長 兄弟が異なる保育園に通うことになる要因としましては、例えば、上の子が通っている保育園が低年齢児保育未実施である場合で、この場合には、下の子が低年齢児である場合には、入園先としては別の保育園を選択せざるを得ないこととなります。
 また、この場合、仮に上の子の通っている園が低年齢児保育を実施しているとしても、園に空きがない場合には、通園先を別の保育園で探していただく必要があり、このような事態があるかと思っております。
 以上です。

○青山義明議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 次に、保育園を変わる場合、ほかの保育園、別の保育園に転園する際の手続の流れについてお伺いします。
 現在、既にある保育園に通っていて、年度初めから別の保育園へ転園をしたいという場合、手続はどのような流れになっているでしょうか。また、年度の途中で別の保育園への転園を希望するという場合はどのように手続を進めればよいでしょうか。それぞれお知らせいただければと思います。

○青山義明議長 健康福祉部長。

◎宮瀬光博健康福祉部長 新年度からの転園の手続については、毎年9月頃に在園児の保護者に新年度も継続してこの保育園を利用するかどうかの継続希望調査を行います。その中で転園希望があれば、申出を提出していただきます。また、年度途中に転園を希望する場合には、必要とするときに転園の申請書を提出していただきます。
 ただし、いずれの場合におきましても、転園先の保育園の空き状況や申請者の保育の必要度に応じた利用調整の結果、転園できるかどうかを判断いたしますので、場合によっては希望どおりの転園ができないこともございます。
 以上です。

○青山義明議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 では、転園に関する説明についてお伺いします。
 申込者に対して仕組みや制度をどのように説明しているでしょうか。特に転園の希望がかなわない可能性についてどう説明しているでしょうか、お知らせいただければと思います。

○青山義明議長 健康福祉部長。

◎宮瀬光博健康福祉部長 在園をしている方には、継続希望調査を実施する際に配布をします案内文の中で、新年度の転園を希望する場合の説明として次のとおり記載をしております。
 申込状況によっては転園できないこともあります。希望先の園の申込状況により、保育の必要性に応じた利用調整になる場合があります。その際は、現在通っている園に再度入所できないこともありますので、転園希望の場合は御留意ください。
 以上ですが、また、在籍している園からもその旨についてのお声かけをしておりまして、転園を希望する際には注意喚起をしております。
 以上です。

○青山義明議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 兄弟姉妹で同じ保育園に通わせるという希望がかなわなかった場合に、現在通っている保育園から転園しなくてはならないというのはどのような理由によるのでしょうか。また、なぜそうなるのでしょうか、お伺いします。

○青山義明議長 健康福祉部長。

◎宮瀬光博健康福祉部長 保育園の入所は、保護者の就労時間や世帯の状況などで保育の必要度を総合的に判定していき、点数化した後に必要度の高い方から順に入所を決定いたします。特定の園に入所を希望する保護者が多数いる場合は、その点数を基に利用調整を行います。希望する園に入園できなかった保護者の方には、改めて利用できる園を御案内しております。
 新年度の入所に関しましては、新規の入所希望者と在園の転園希望者の区別はなく、公平に点数の高い方、必要度の高い方から順に入所を決定していきます。そのため、在園の転園希望者が、仮に第1希望を転園をしたい保育園、第2希望を現在在籍している保育園としたとしても、第1希望の園、第2希望の園ともに既に自分より保育の必要性の高い方で定員に達している場合には、第3希望の保育園を御案内せざるを得ない場合も出てまいります。
 以上です。

○青山義明議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 確かに低年齢児の保育については、保育士の先生の人手も限られておりますし、保育園の教室のスペースも限りがありますので、低年齢の兄弟姉妹と同じ保育園に通わせることができない場合も生じてしまうとは思います。こうした状況は望ましいとは言えませんが、やむを得ない場合もあり得るだろうと感じます。
 しかしながら、兄弟姉妹で同じ保育園に通わせたいので、現在在園している保育園から転園したいという希望を出したというだけで、元々通っていた保育園を退園扱いとなってしまい、転園の希望がかなわなかった場合に元の保育園には戻れない場合が生じるという扱いについてはちょっと理解ができません。
 私もこの件についてはこれまでも何度か相談を受けており、非常に残念な思いを感じています。希望がかなわなかった場合、元の保育園に戻れるような配慮はできないものでしょうか。確かに仕組みとしては、理屈としては、翌年度の希望を取ったときに兄弟姉妹と同じ保育園に転園したいという希望を出したからということになるのかもしれませんが、それだけで退園扱いとして判断するのはいかがなものかと感じます。お子さんの視点、保護者の視点が全くありません。
 お子さんの立場からすれば、4月になったら突然、急にこれまで通っていた保育園とは違う、新しい別の保育園に通わされるわけです。せっかく遊び慣れた、通い慣れた環境であったのに、全て一からやり直しです。お気に入りのおもちゃがあったかもしれないし、心地よく過ごせる場所があったかもしれないのに、仲良くなったお友達がいたかもしれないのに、行政の都合で全て一からやり直しになってしまいます。新しい保育園には行きたくないと言って、毎朝大泣きする子もいるでしょう。その姿が目に浮かぶようです。
 毎朝、親御さんも困ってしまいます。そのせいで登園時間に遅刻してしまうかもしれないし、ひいては、自分の出勤時間にも遅刻してしまうかもしれない。保育園に行かせるために子供を毎日叱らなければならない。そんな不必要なストレスを親も子供も抱えなくてはならないのです。子供の体調、親の体調にも影響してしまうかもしれません。
 また、保護者同士の関係づくりも同様に一からやり直しです。せっかく仲良くなって話ができる、相談ができるパパ友、ママ友ができたかもしれないのに、新しい保育園でまたそうした相手を探さなければならない。よい相談相手が見つかるかどうかも分かりません。そして、言うまでもなく、先生や保育園との関係も一からやり直しです。もう全てが強制的に振出しに戻されてしまう、そんな状況です。全て行政の都合で、新しい環境、新しい保育園に慣れるまで、子供にも保護者にも大きなストレスをかけることになります。
 このような状況は本当に子供にとってよいことでしょうか。低年齢児だから細かな事情は無視されてしまうのでしょうか。元の保育園に戻れない理由を子供に説明できるでしょうか。果たして子供が納得できるでしょうか。現状は全く子どもファーストになっていないと思います。
 現在の制度の仕組みや流れは分かりましたが、子供たちのためになんとか配慮はできないものでしょうか。転園の希望がかなわなかった場合、元の保育園に戻れるような配慮はできないものでしょうか、改めてお伺いします。

○青山義明議長 健康福祉部長。

◎宮瀬光博健康福祉部長 先ほども答弁したとおり、新年度の入所希望者については、新規入所希望者も在園の転園希望者も公平に案内をするため、在園の転園希望者が結果的に元の保育園に戻ることができなくなるケースが生じてしまうことがございます。
 今後は、新年度に転園を希望する方には、利用調整の結果、在籍園に通えなくなる可能性があることをより一層丁寧に周知しまして、そうしたケースが起こり得ることも十分踏まえた上で転園希望の御判断をしていただくよう、お願いしてまいりたいと考えています。
 また、希望する園に入所できなかった場合は、年度の途中でも転園の希望をお受けすることができますので、希望する園の空き状況次第とはなりますが、途中転園の手続も御案内してまいります。
 兄弟で異なる園に通うこと、転園が希望どおりにいかない背景には、低年齢児保育未実施の保育園があること、実施をしていても保育士が不足していることから、なかなか受入れ人数を増やすことが難しいということが要因としてございます。
 今後は、低年齢児保育の拡大のための施設整備を進めていくとともに、保育士のさらなる確保に努めてまいりたいと思っております。
 以上です。

○青山義明議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 真に子どもファーストな市政を実現していただくよう、心から願います。以上でこの件は終わります。ありがとうございました。

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