◆藤田裕喜委員 続きまして105ページ、同じく4款1項3目保健費のうち1番保健事業費の(11)小児生活習慣病対策事業費52万734円についてお伺いします。
本事業は、学校健診の際に血液検査をすることでヘモグロビンA1cの数値を確認し、基準値以上の子供たちに対して指導や再検査をするといった内容であったと思いますが、事業の結果、何名が指導の対象で再検査を受けたかお知らせいただけますでしょうか。
○大場康議委員長 健康推進課長。
◎石黒美佳子健康推進課長 本事業では、中学1年生を対象にヘモグロビンA1cの検査を行っておりますが、その結果について申し上げます。
対象者672人のうちヘモグロビンA1cが5.5%以下の問題なしという方は577人、85.9%でございました。一方、5.6~5.9%、これを要指導者としておりますが、要指導者の方が93人、13.8%、6%以上の要観察者、これは医療受診のほうを勧める方としておりますが、要観察者については3人、0.3%でございました。この要指導者に対しては、生活習慣改善の指導の後に再検査を御案内しており、その再検査には41人の生徒さんが希望し、検査を受けていただいております。
以上です。
○大場康議委員長 藤田裕喜委員。
◆藤田裕喜委員 この指導についてですが、どのような内容で実施しているのでしょうか。また、子供本人だけでなく、家族への注意喚起についてはどのように実施されたでしょうか。
○大場康議委員長 健康推進課長。
◎石黒美佳子健康推進課長 要指導となったお子さんには、食事や運動などの生活習慣の改善方法や糖尿病の病態について記載したリーフレットを配付して指導しており、その後、希望者に再検査と個別相談のほうを行っております。
また、中学2年生を対象として健康的な食生活の講話や食育SATシステムという実際の献立から栄養バランスが見られるシステムですが、そちらのシステムを活用した指導のほうも実施をしております。
次に、家族への注意喚起につきましては、子供の生活習慣病というのはやはり家族の方の生活習慣の影響を受けやすいということから、お子さんが再検査に来られた際、同伴された家族の方にも生活習慣を見直していただくよう、保健師が対面で糖尿病の発症予防や重症化予防のための対策についてお話をさせていただいております。
以上です。
○大場康議委員長 藤田裕喜委員。
◆藤田裕喜委員 再検査の結果についてはどのような内容だったでしょうか。
○大場康議委員長 健康推進課長。
◎石黒美佳子健康推進課長 再検査を行った方は41名お見えになりましたが、その結果につきましては、ヘモグロビンA1cが上昇してしまった生徒が35人、変化がなかった方が3人、改善された方が3人という結果でございました。
以上です。
○大場康議委員長 藤田裕喜委員。
◆藤田裕喜委員 血液検査の際に問診表を記入していただき、結果の分析に活用しているとのことでしたが、小児生活習慣病にはどのような要因があるということが分かったでしょうか。
○大場康議委員長 健康推進課長。
◎石黒美佳子健康推進課長 血液検査、また血液検査の際に運動とか食事、睡眠、スマホの使用時間、こういたもののチェックをする生活習慣病チェック表というものを行っているのですが、その2つの結果につきまして名古屋学芸大学栄養研究所に分析をしていただいております。その結果、ヘモグロビンA1cの数値と肥満度、貧血、中性脂肪等の血液検査や睡眠時間、食事、運動の分析をしたところ、有意差があったというものについては、食べるスピードが速い、甘い飲み物を飲むという項目に相関関係があるということが分かりました。
また、再検査を受けた41人のヘモグロビンA1cが上昇した群において、食事を一人で食べることがある、いわゆる孤食と有酸素運動や筋力トレーニングをしているかという問診で運動習慣があるという子に有意差があるということが分かりました。
以上です。
○大場康議委員長 藤田裕喜委員。
◆藤田裕喜委員 全体を通じて新型コロナウイルス感染症の影響を受けていると考えられる点はあったでしょうか。
○大場康議委員長 健康推進課長。
◎石黒美佳子健康推進課長 本事業の推進に当たり、小児生活習慣病予防対策委員会というものを設置して、結果の課題分析や予防対策の方法について検討したのですが、そこの委員さんの中に蒲郡市医師会学校保健会の医師、また蒲郡市民病院の医師、管理栄養士、糖尿病認定看護師のほか、健康運動指導士や学校教育課、養護教諭等の学校関係者、豊川保健所のほうに委員さんに入っていただいたのですが、この委員会の中で中学生の生活について、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言時の休校だとか学校の部活動の制限、外出の自粛、生活様式の変化など生徒の運動習慣の変化が影響しているのではないか、また家庭での運動の状況により個人差が大きくなっているという意見がございました。
成人の特定健診や生活習慣病の重症化の状況を見てみましても、同様に悪化しているという現状がありますので、子供にも新型コロナウイルス感染症による運動不足などが何らかの影響を及ぼしているのではないかと考えております。
以上です。
○大場康議委員長 藤田裕喜委員。
◆藤田裕喜委員 今後の取組に生かせる点がありましたら、ぜひお知らせいただければと思います。
○大場康議委員長 健康推進課長。
◎石黒美佳子健康推進課長 今回の事業につきましては、本市に糖尿病が多い状況が続く中、子供の頃から生活習慣病を予防しようということで血液検査の実施と保健指導を行い、子供だけではなく家族にも生活改善を促すことにより、生活習慣病予防につなげるといったことを狙いにして行った事業でございます。
学校健診による検査を実施したということで、中学1年生の現状をまずは把握することができたということとともに、本人だけではなく家族を含めた形で生活習慣病について意識を啓発し、若い頃から予防に取り組めるように促すことができたのではないかと考えております。
また、今回、本事業において医師、管理栄養士と健康運動指導士による動画を作成いたしましたので、今後はこの動画を健康教育の資材として有効活用できるよう、委員会のほうでも検討し、学校、医療医機関等と一体となって今後も取り組んでまいりたいと考えております。
以上です。
○大場康議委員長 藤田裕喜委員。
◆藤田裕喜委員 大変詳しく御説明をいただきましてありがとうございました。大変よく分かりました。思ったよりも多くのお子さんが生活習慣病のリスクを抱えているということが私の個人的な感想でありました。この事業がよいきっかけとなって、御本人あるいは御家族の生活習慣の改善につなげていただくということをぜひ期待したいと思います。この件については以上です。ありがとうございました。