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市民会館のスタインウェイピアノについて(2025年3月・予算委員会)

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◆藤田裕喜委員 それではお伺いします。予算説明書の19ページ、一般会計歳入の15款1項8目の2、社会教育使用料のうち市民会館使用料の700万円についてお伺いします。こちらは市民会館の利用、すなわち会議室やホール、設備や備品などの使用料に係る歳入ですが、今回はスタインウェイピアノの使用料について絞って、お伺いしたいと思います。まず、市民会館にスタインウェイのピアノを導入した趣旨と目的についてお知らせいただけますでしょうか。

○来本健作委員長 生涯学習課長。

◎市川貴光生涯学習課長 スタインウェイピアノの導入につきましては、平成28年度に市民の方の御寄附によりまして、グランドピアノの名器である高級モデルD-274を購入し、著名なピアニスト江崎昌子氏によるお披露目コンサートを行いました。以来、ピアノコンサートの開催をはじめとして、市民の文化芸術の推進に寄与し、花を添えているものでございます。
 以上です。

○来本健作委員長 藤田裕喜委員。

◆藤田裕喜委員 最近の利用実績についてお伺いします。特に演奏会や発表会などのイベント事以外で、市民の皆さんがスタインウェイのピアノを弾くことができる「スタインウェイを弾こう」と、スタインウェイの有効活用について、直近3年間の利用件数についてお知らせいただけますでしょうか。

○来本健作委員長 生涯学習課長。

◎市川貴光生涯学習課長 まず、全体の利用実績としましては、令和4年度23件、令和5年度26件、今年度につきましては、本日現在20件の利用がございました。コンサートや定期演奏会、吹奏楽コンクールなど催事での利用のほかにも、市民向けにスタインウェイを通常より安価に体験利用する事業を実施したり、大ホールの利用予約がない場合において、藤田委員もよく御存知かと思いますが、申請により大ホールの舞台を無料とし、スタインウェイを利用できるなど市民サービスに供しております。全体の利用実績のうち、御質問の「スタインウェイを弾こう」、こちらは使用料1,000円で1時間利用できるものでございまして、令和4年度は5回実施し50人の参加がございました。令和5年度は1回6人、令和6年度は1回12人となっております。
 もう一つの御質問のスタインウェイ有効活用、こちらは大ホールの利用がない日、利用日の19日前から3日前までの申込みに限り、ピアノ使用料のみ1区分5,000円でスタインウェイピアノを利用できるものでございまして、令和4年度は5件、令和5年度は10件、令和6年度は本日現在8件でございます。
 以上です。

○来本健作委員長 藤田裕喜委員。

◆藤田裕喜委員 スタインウェイのピアノを利用された方々から、利用した感想などお聞きしていることが何かあるでしょうか。また、調律師さんや市民会館にコンサートなどで来てくださったプロの方々からの評価の声があれば、ぜひお知らせいただければと思います。

○来本健作委員長 生涯学習課長。

◎市川貴光生涯学習課長 昨年、蒲郡国際交流協会主催で開催されましたピアノコンサート、マレック・ブラハ氏からは、特に御感想をお聞きしておりませんが、利用された方からは、「弾きやすい、高音がきれい、響きがきれいで弾いていてとても楽しい」との声が多く寄せられており、スタインウェイを弾こうに参加された市民の方からは、「憧れのピアノを弾けてうれしい」というお声をいただいております。
 また調律業者の方からは、3月10日にお会いする機会がございまして、ピアノは今一番いい状態と聞いているところでございます。
 以上です。

○来本健作委員長 藤田裕喜委員。

◆藤田裕喜委員 では管理の在り方についてお伺いします。専用の保管庫を作っていただいていると思いますが、保管庫の温度や湿度の管理の状況はどうなっているか。また、年間の調律の回数とかかっている費用についてもお知らせいただけますでしょうか。

○来本健作委員長 生涯学習課長。

◎市川貴光生涯学習課長 保管方法につきましては、購入時に大ホール舞台袖に収納庫を設置し、管理方法としましては、温度が20度から24度、湿度50%を常時保ち、ピアノの移動は複数人で行うなどのマニュアルを定めて管理しております。
 保守点検は年に1回、調律は保守点検時のほか、年によって変わりますが、主催者が年2回ほど実施しております。保守点検の費用につきましては、スタインウェイのほかにグランドピアノ2台を含めました3台で調律業者に保守点検を委託しており、年間18万円を指定管理料から支出しているところでございます。
 以上です。

○来本健作委員長 藤田裕喜委員。

◆藤田裕喜委員 先ほど直近3年間の利用件数について御紹介をいただきました。1時間1,000円で利用できる「スタインウェイを弾こう」については、1回の実施当たり10人前後の参加がありましたが、スタインウェイの有効活用の場合は1区分5,000円で、年間5件から10件程度にとどまっているということでした。
 スタインウェイの有効活用の1区分とは、午前の場合9時から12時の3時間、午後の場合は13時から17時の4時間となっており、利用できる時間数が異なるにもかかわらず、午前でも午後でも5,000円が必要で、しかも「スタインウェイを弾こう」の場合よりも、若干ですが1時間当たりの金額は割高になっています。
 また、一見3時間も4時間もピアノが独り占めできて弾けるので贅沢でお得な使い方のように思われるかもしれませんが、音楽の先生やピアノの先生、また演奏家の皆さんなど音楽を仕事にされている方でない限りは、何時間もピアノを弾き続けることなどできないというのが恐らく現実です。したがって、例えば3時間の利用を申し込んでも、実際に弾くのはせいぜい1時間か長くても2時間かというところだと思うので、なおさら割高に感じられてしまいます。そして私が考えるに、現実として割高になってしまうということが、このスタインウェイの有効活用において利用者数が少ないことの原因ではないかと思います。
 そこで時間の区分を短くして、同時に金額も低く設定することを検討できないでしょうか。例えば、スタインウェイを弾こうと同じように、1区分1時間にして利用料も1,000円にすれば、かなり利用しやすくなると思いますし、利用者の増加につなげられると思います。スタインウェイの有効活用における利用料5,000円の設定にも特段の理由があるわけでもないようなので、さらなる利用促進を図るためにも、利用料の見直しは必要ではないかと思います。お考えをお聞かせください。

○来本健作委員長 生涯学習課長。

◎市川貴光生涯学習課長 スタインウェイピアノをより気軽に利用していただくため、さきに御説明申し上げたとおり、スタインウェイピアノ有効利用、スタインウェイを弾こうという事業を行っております。
 令和6年度の利用者が少ない理由につきましては、市制70周年記念事業でホール利用が多く、予約のない期間が少なかったことが挙げられます。また、藤田委員のおっしゃるとおり、午前または午後の利用で5,000円は利用しづらく、高いと思われるかもしれません。しかしながら、維持管理費用もかかっており受益者負担の観点からも一定程度の使用料は必要であると考えております。
 令和7年度につきましては市民会館ホール棟等の耐震補強等工事を予定しており、利用できる期間が限られますが、引き続きまして市内外の方には気軽にスタインウェイピアノに触れていただく機会を設けてまいりたいと思います。
 以上です。

○来本健作委員長 藤田裕喜委員。

◆藤田裕喜委員 分かりました。維持管理の費用がかかっているというお話がありましたけれども、維持管理の費用については、利用料で賄っているわけではないと思いますし、現在の利用数では到底賄える金額ではないわけですから、利用料を見直さないという理由にはならないのではないかと思います。
 また、受益者負担というお話もありましたが、ピアノを弾くことで弾いている人が何かメリットを受けているといったような捉え方は少し違和感があるように感じます。冒頭で市民の文化芸術の推進に寄与し花を添えているというお話がありましたが、市民の文化芸術が推進されることで利益があるのは、むしろピアノを弾く人たちよりも蒲郡市のほうではないかと思います。音楽のまち蒲郡としてのブランドがそれで向上できるのではないでしょうか。一定の使用料が必要ということはもちろん理解しておりますが、利用しやすくすることについては、ぜひ再度の御検討をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。この件については以上です。ありがとうございました。

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