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交通安全について(2019年6月定例会・一般質問)

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◆藤田裕喜議員 では、3点目に、交通安全についてお伺いしてまいります。
 まず、自転車の交通安全についてお伺いします。
 蒲郡市における自転車の交通事故の現状についてですが、過去3年間の蒲郡市における自転車の関係する交通事故について、どのような状況になっているでしょうか。

○伊藤勝美議長 総務部長。

◎平野敦義総務部長 蒲郡警察署の交通事故発生状況資料によりますと、過去3年の人身事故における自転車での負傷者数につきましては、平成28年は68人、うち死者は1人、平成29年は59人、うち死者はゼロ人、平成30年は41人のうち死者は1人となっております。

○伊藤勝美議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 次に、蒲郡市における自転車の交通安全に関する取り組みについてお伺いします。
 現状、蒲郡市では、自転車の交通事故を防ぐためにどのような取り組みを進めているのでしょうか。

○伊藤勝美議長 総務部長。

◎平野敦義総務部長 本市が実施しています自転車の交通安全に関する取り組みにつきましては、毎年、市内各小学校で自転車利用交通安全教室を開催しております。
 また、市内の中学1年生を対象に、自転車のスポークに取りつける反射材の配布などを行っております。
 今年度は、6月3日に形原公民館におきまして、蒲郡警察署と連携し、本市では初めてとなる高齢者の自転車教室を開催いたしました。高齢者の方々に自転車の安全な乗り方を改めて学んでいただき、自転車による交通事故を少しでも減らすことができればと思い、開催いたしました。

○伊藤勝美議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 続いて、自転車活用推進法及び自転車活用推進計画についてお伺いします。
 自転車活用推進法は平成29年、2017年にスタートし、平成30年、2018年には自転車活用推進計画が国土交通省においてつくられました。この計画は、自転車の安全や環境面でのメリットだけでなく、観光客向けの利用や健康への配慮、また、災害時の利活用など、自転車の特徴をいろいろな観点から見つめ直し、もっと上手に自転車を使っていこうという趣旨の計画であると理解しています。
 蒲郡市がこの計画をつくるかどうかは努力義務ですが、県内では豊橋市が既に計画を作っています。蒲郡市でも自転車は通勤通学の大事な手段ですし、最近では、観光客の皆さんもよく自転車を使っています。自転車の持つたくさんのメリットを最大限に活かすためにも、自転車活用推進計画を蒲郡市でもつくる必要があるのではないでしょうか。

○伊藤勝美議長 総務部長。

◎平野敦義総務部長 自転車活用推進に関する条例の制定及び自転車活用推進計画の策定につきましては、平成29年5月1日に自転車活用推進法が施行されたことを背景に、自転車活用推進に関する条例を制定する自治体が少しずつふえてきています。
 近隣の市町村では、豊川市が平成30年4月1日に条例の施行を、豊橋市が平成31年4月1日に条例の施行をしており、主な内容といたしましては、自転車の利用促進、安全な利用の促進を図るもので、豊川市では、自転車利用者に努力義務としてヘルメットの着用、損害賠償保険等の加入を定めており、豊橋市では、損害賠償保険等の加入を義務づけるものとなっております。
 愛知県内におきましては、現在、豊橋市、豊川市のほか、名古屋市、知多市の4市が条例制定を行っておりますが、昨年度開催されました愛知県市長会の会議資料では、多くの自治体では今後の情勢を踏まえて検討をするといった状況でございます。
 また、自転車活用推進計画につきましては、豊橋市が平成26年3月に策定をしており、主要な実施施策といたしましては、通勤・買物時の自転車利用促進を図るため、道路の整備や駐輪場の整備を進めていくというものになっております。
 本市におけます自転車活用推進に関する条例の制定及び自転車活用推進計画の策定につきましては、本市の道路整備状況、交通情勢等を踏まえた上で、他市の事例を参考にしながら今後も研究を進めてまいります。

○伊藤勝美議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 今後も研究を進めていかれるというお話でしたが、今後の取り組みについてお伺いします。
 自転車の交通安全のために予定されていること、あるいは取り組んでいきたいことなどについてお聞かせください。

○伊藤勝美議長 総務部長。

◎平野敦義総務部長 自転車の交通安全に関する今後の取り組みにつきましては、先ほど御説明いたしました現状での取り組みをより一層強化するとともに、本市の交通情勢を踏まえ、交通事故を減らすために、道路管理者とともに交通安全施設の設置及び改修を進めてまいります。
 また、蒲郡警察署、交通安全協会、各地区交通安全推進協議会とも連携し、自転車を含めた交通安全知識普及活動に取り組んでまいりたいと考えております。

○伊藤勝美議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 蒲郡市における取り組みについては、大変よくわかりました。また、計画については、愛知県内で4件だけということですので、少なくとも蒲郡市が単独で計画をつくっていくというのは難しそうだということもわかりました。
 確かに、県内で自転車に関する条例が別々につくられていくと、内容に差や違いが出てしまって、むしろ自転車を広く活用していこうという趣旨にはそぐわない、支障が出る可能性もあろうかと思います。その意味では、県の条例を先につくっていただくほうが蒲郡市としても進めやすいのではないかと思いますので、ぜひ、愛知県に自転車活用のための条例をつくるよう、働きかけを進めていただきたいと思います。これは要望とさせていただきます。
 次に、高齢者の交通安全についてお伺いします。
 まず、蒲郡市における高齢者の交通事故の現状についてお伺いします。
 過去3年間の事故の件数と、事故時の状況などに何か特徴がありましたら、あわせて御答弁をお願いします。

○伊藤勝美議長 総務部長。

◎平野敦義総務部長 蒲郡警察署の交通事故発生状況資料によりますと、蒲郡市の過去3年間の人身事故における65歳以上の高齢者の負傷者数につきましては、平成28年が104人、うち死者が3人、平成29年が105人、うち死者2人、平成30年が71人、うち死者2人となっております。事故全体数と比較しますと、約2割が高齢者の事故となっております。
 過去3年間におけます蒲郡市の交通事故死者数9人のうち7人が高齢者となっており、重大事故に高齢者がかかわる割合が高まってきています。また、近年では、高齢者が事故の被害者となるばかりでなく、事故の加害者となる場合もふえているのが現状でございます。
 以上です。

○伊藤勝美議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 高齢者の交通安全に関する取り組みについてお伺いします。
 現状、蒲郡市では、高齢者の交通安全のためにどのような取り組みを進めているでしょうか。

○伊藤勝美議長 総務部長。

◎平野敦義総務部長 本市におきまして、高齢者ドライバーの交通事故対策といたしましては、平成20年から高齢ドライバー体験型講習会を開催しております。今年も5月28日に蒲郡警察署と連携し、蒲郡市老人クラブ連合会の協力のもと、蒲郡自動車学校で開催をさせていただきました。
 また、各公民館、寿楽荘などで、老人クラブの方を中心に交通安全教室を開催し、機会あるごとに高齢者の交通安全意識の向上も図っております。こうした交通安全教室の際には、参加者には夜間反射材などの交通啓発グッズの配布を行っております。
 また、先ほども御説明しましたが、今年度におきましては、市内で初めての取り組みとして、高齢者自転車教室も開催をさせていただきました。
 今後も、機会があれば市内他地区において開催できればと考えております。
 以上です。

○伊藤勝美議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 続いて、今後の取り組みについてですが、今後予定されていることや取り組んでいきたいことなどについてお聞かせください。

○伊藤勝美議長 総務部長。

◎平野敦義総務部長 今後の高齢者の交通安全に関する取り組みといたしましては、先ほど御説明いたしました現状での取り組みをより一層強化するとともに、総代区、各地区交通安全推進協議会、老人クラブなど関係機関と協力しながら、各種行事、会合など、高齢者が集まる機会を利用して、蒲郡警察署と協力し、さらなる交通安全啓発活動に取り組んでいきたいと考えております。

○伊藤勝美議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 私から、ぜひ提案させていただきたい取り組みがあります。
 高齢者の事故を防ぐために、若い世代と高齢世代の双方が参加する、世代間で交流ができる交通安全教室を開催してはどうでしょうか。
 若い世代と高齢世代では、安全の意識や運転技術に差があります。お互いに運転の特徴や認識の差を学び、若者にはこういう特徴がある、高齢者にはこういう特徴があるとそれぞれがしっかり理解することで、お互いがより気をつけて車を運転するようにできるのではないか、交通安全に対する意識を高めることができるのではないかという趣旨の提案です。
 愛知県内で実施例はないようですが、他県では既に実績があります。自動車学校で、教習車に若者と高齢者がペアを組んで乗り、助手席には教官が乗って指導をします。若者と高齢者が交代で運転をし、高齢者は若者の運転を、若者は高齢者の運転をそれぞれ見学します。その後、若者、高齢者が、それぞれの目線で感じたことや新たに発見したことについて意見交換をするという流れです。お互いの運転の特徴について身をもって理解できるので、より安全運転に気をつけるようになるという効果があると報告されています。
 実際に、参加者からの感想にも、高齢者を見かけたらより注意して運転しようと思った、自分と年齢の違う方の運転を見て参考になったといった声があり、非常に有効であったことがわかります。ぜひ検討していただきたいと思います。
 また、同じようなことが自転車教室でもできるのではないかと思います。ことし、初めて高齢者の自転車教室を開いたとのことでしたが、自転車教室は小学校でも子供向けに実施していますから、例えば、小学校の自転車教室に地域の高齢者の方々に参加していただくといったことも可能ではないでしょうか。子供たちと高齢者と一緒に事故の危険性などについて学び、小学生と高齢者の方々に共通する注意事項もあるでしょうし、それぞれがお互いに気をつけるべきこともあると思います。
 子供の目線だから感じること、高齢者の立場だから感じることなど、それぞれについて意見交換をして新たな気づきを得る、お互いのことを考えることができるようになれば、交通安全に向けた意識も高まるのではないかと思います。地域と学校が連携した一つの取り組みとしても非常に重要だと思いますので、ぜひ検討していただければと思います。
 最後に、子供の交通安全についてお伺いします。
 連日のように、子供を巻き込んだ悲しい事故が報道されていますが、蒲郡市における子供を巻き込んだ交通事故の現状について、まずはお知らせいただければと思います。

○伊藤勝美議長 総務部長。

◎平野敦義総務部長 蒲郡市の過去3年間の人身事故におけます15歳以下の子供の負傷者数につきましては、平成28年が42人、平成29年が44人、平成30年が31人となっております。
 近年におきましては、交通死亡事故は発生しておりません。

○伊藤勝美議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 続いて、子供の交通安全に関する取り組みについてお伺いします。
 先ほど、自転車の安全教室を小学校で行っているとの話でしたが、それ以外で、子供たちが交通安全について学ぶ機会はあるのでしょうか。

○伊藤勝美議長 総務部長。

◎平野敦義総務部長 本市で実施しております子供の交通安全に関する取り組みにつきましては、主なものといたしまして、各小学校、保育園、幼稚園等での交通安全教室の実施や、交通指導員による子供の安全な登下校の指導をしております。
 各小学校では、先ほど言いました自転車利用交通安全教室とバス利用交通安全教室を実施しており、自転車の安全な乗り方や、バスを利用した車の死角や内輪差などの交通安全教室を実施しております。
 保育園、幼稚園では、模擬信号機を利用しまして、実際の交差点と同じように横断歩道を渡ってもらい、交通事故に遭わないための安全な横断の仕方などを指導しております。
 交通指導員につきましては、日常、児童の登下校の時間帯に、各小学校の通学路におきまして児童の交通安全指導を行うとともに、児童の安全確保に努めております。
 以上です。

○伊藤勝美議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 私も、小学生だったときに、バスを利用した交通安全教室で学んだことをよく覚えております。
 私が小学生だったときですから、少なくとも20年、あるいは30年近く前になるわけですが、そのころから同じ教室がずっと続けられているということでしょうか。もし、同じ教室が続けられているとしたら、その理由は何でしょうか。

○伊藤勝美議長 総務部長。

◎平野敦義総務部長 バス利用交通安全教室につきましては、マイクロバスを利用した車の死角や内輪差など、座って聞くだけではなく、実際に児童もバスの周りに立ってもらい、先生にバスの運転席から児童が見えるかどうかの確認をしてもらうなど、児童や先生が体験をしながら学ぶことのできる教室となっております。
 参加した児童や先生からは、実際に体験しながら学ぶことができ、注意しなければならないことなどよく理解ができたと好評をいただいております。
 こういった参加者の声が、長年にわたりバス利用交通安全教室が続けられてきた理由の一つであると感じております。
 以上です。

○伊藤勝美議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 うまくいっていて、変更の必要がないということで理解いたしました。
 続いて、学校の通学路や保育園等の散歩コースについてお伺いします。
 最近よく報道されている事故については、通学途中で発生したケースや、散歩に出ているときに発生したケースがあると聞いています。これらの事故では、通学路や散歩コースに問題があったというわけでは必ずしもないようですが、より安全なルートを通るということはもちろん、定期的に安全かどうか確認することは、事故のあるなしに関わらず必要不可欠なことではないかと考えます。
 通学路や散歩コースのルートや安全性の確認は、現状どのように行っているのでしょうか。

○伊藤勝美議長 教育監。

◎岡田敏宏教育監 小学校、中学校の通学路の安全確保の取り組みについての説明をさせていただきます。
 各学校では、毎年、新学期に通学団会等を開いて、子供と教師で通学路の危険箇所を確認するとともに、現地で安全指導を行っています。また、年3回実施される交通安全主任者会を通して、交通安全指導や通学路安全点検の結果や対策について情報交換を行っています。
 さらに、平成27年度に策定された蒲郡市通学路交通安全プログラムに従い、蒲郡市通学路安全対策連絡協議会を組織し、通学路の安全点検及び安全確保の取り組みを組織的に行っております。参加機関は、教育委員会、土木港湾課、道路建設課、交通防犯課、蒲郡警察署、東三河建設事務所及び各学校の交通安全主任、校長会、交通指導員です。各学校から提出された改善箇所について関係機関で情報共有し、改善につなげています。
 道幅や交差点の大きさ、法律等の問題から、横断歩道や信号機等の早急な設置が難しいケースもありますが、平成29年度は、40件の改善要望に対し11件の改善、平成30年度は36件の改善要望に対し14件の改善がなされました。具体的な改善内容は、白線やグリーンベルトの塗り直し、カーブミラーの設置や調節、歩行の障害となる草の撤去、注意看板の設置等であります。
 以上です。

○伊藤勝美議長 子育て支援監。

◎岡田隆志子育て支援監 保育園におけます散歩コースの安全対策についてお答えいたします。
 これまでも、散歩コースにつきましては必ず下見を行い、その際に、工事箇所や交通量等を含めて点検し、情報を全職員で共有することを徹底しておりましたが、滋賀県大津市において、保育所外での移動中に園児2名が亡くなるという大変痛ましい事故が発生したことを受けまして、改めて、市内にあります認可外保育所を含めた全ての保育施設、認定こども園及び幼稚園に対し、日常的に利用する散歩コースの経路図の提出を依頼いたしまして、あわせて、コース上危険だと感じる箇所の報告をお願いいたしました。
 その結果、白線が消えている、防護柵があるとよい、ガードレールがあるとよいなどの報告がありましたので、現在、交通や道路などの所管部署とも情報共有をいたしまして、改善のための方策について精査をお願いいたしております。
 今後、その結果を踏まえまして、より安全なコースの設定などを含め、さらなる安全性向上のための対応をとってまいりたいと考えております。

○伊藤勝美議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 今後の取り組みについてお伺いします。
 子供の交通安全を図るために、今後予定されている取り組みについてお聞かせください。

○伊藤勝美議長 教育監。

◎岡田敏宏教育監 小中学校については、通学路の安全確保の取り組みについては、先ほど申しました蒲郡市通学路交通安全プログラムを活用して、関係機関との連携、協働を進めていきます。
 また、学校に対しても、通学路の安全確保に努めるよう一層指導、支援をしてまいります。
 以上です。

○伊藤勝美議長 子育て支援監。

◎岡田隆志子育て支援監 保育園におきましては、散歩等の園外活動につきましては、厚生労働省の保育所保育指針の中に定められております。その内容といたしましては、子供が身近な自然や地域社会の人々の生活に触れ、豊かな体験を得る機会を設ける上で重要な活動であり、移動も含め安全に十分配慮しつつ実施することが重要という趣旨になっております。保育園では、この指針に基づきまして散歩などの園外保育を行うとともに、交通安全対策にも取り組んでいます。
 引き続き、園外保育を安全に行うために、園外保育の前の下見の徹底、それから、保育園ごとの交通訓練年間計画に従いまして、毎月1回の交通安全の実地訓練、紙芝居や模擬信号での訓練等、日ごろから交通安全に対する意識を養えるような取り組みに努めてまいります。

○伊藤勝美議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 通学路、散歩コースの安全、子供たちの安全を確保するために、大変しっかりと取り組んでいただいているということがよくわかりました。
 悲しい事故が二度と起きないよう、交通安全のための取り組みを今後も抜かりなく進めていただくことを改めてお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。

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