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保育園におけるお昼寝用(午睡用)の布団について(2021年9月・一般質問)

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◆藤田裕喜議員 議長の許可を頂きましたので、通告の順に従い一般質問をいたします。
 市内の保育園における午睡用の布団、つまりお昼寝用の布団についてお伺いします。
 現在、市内の保育園では、0歳児から2歳児までは一年中、3歳児は4月から8月、4歳児と5歳児は7月と8月のみ、午睡、つまりお昼寝の時間が設けられています。
 お昼寝のための布団、掛け布団と敷布団の両方ですが、これは蒲郡市や保育園で用意しているのではなく、各家庭に御用意を頂いています。この布団は、必ず毎週保護者が自宅に持ち帰って洗濯し、翌週にはまた保育園に持っていくこととなっています。これが保護者にとってはかなりの負担になっているという声をお聞きしました。
 実際に、保護者の方からは、毎週布団を持ち帰ってくるのは大変で、金曜日にはカバンや水筒など普段の持ち物だけではなく、上履きや作った作品などの持ち帰りがあって持ちきれないことがある、赤ちゃんや小さな子供がいるときは子供を抱っこしてその荷物と布団を持たないといけない、雨が降っているときはもっと大変、兄弟で保育園に預けている人は人数分の布団も必要になるのでさらに大変だと思う、とのお話を伺っています。こうした現状をどう解決できるのでしょうか。ぜひ考えてみたいと思います。
 そこでまず、(1)布団の持ち帰りの現状についてお伺いします。
 市内の公立の保育園では、お昼寝用の布団について全ての園で必ず毎週持ち帰り、必ず翌週に持っていくという対応になっているのでしょうか。また、これはどういった目的のために決められていることなのでしょうか。お伺いします。

○青山義明副議長 健康福祉部長。

◎岡田隆志健康福祉部長 お昼寝用の布団につきましては、市内全ての公立保育園で入園の際に保護者の方に用意していただいております。布団は毎週週末に持ち帰り、翌週に持って来ていただく運用をいたしております。これは、清潔な布団で子供たちが気持ちよくお昼寝できるようにするためです。
 小さなお子さんは園の遊びでたくさんの汗をかきますので、毎週、各家庭でシーツを洗ったり布団を干したりしていただくようお願いをしております。
 以上です。

○青山義明副議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 次に、保育園での作業の流れについてお伺いできればと思うのですが、布団の運び入れ、出し入れの作業は誰がどのように作業をしているのでしょうか。また、その際に布団を取り違える可能性などはないでしょうか。

○青山義明副議長 健康福祉部長。

◎岡田隆志健康福祉部長 週末に持ち帰るための布団の運び出しと翌週に持って来ていただいた布団の運び入れは、保護者の方にお願いをしております。布団には園児の名前や目印がつけられておりますが、過去に同じような柄の布団を間違えて持ち帰ってしまったということがございましたので、持ち帰りの際には名前なども確認していただくようお願いをしております。

○青山義明副議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 この作業の負担についてお伺いしたいのですが、今のお話では、保育士さんには特に負担はないようですが、保護者にとってはやはり大きな負担になっているのではないかと感じられます。この点についてどのようにお考えか、お伺いします。
 また、実際に先ほど私が御紹介したような大きな負担を感じているといったお声について、聞いていらっしゃること、あるいは把握されていらっしゃることがあるでしょうか。

○青山義明副議長 健康福祉部長。

◎岡田隆志健康福祉部長 布団の運び入れ、運び出し、シーツを洗ったり布団を干したりすることは、保護者にとって少し手間のかかることかもしれませんが、衛生的かつ快適なお昼寝を目的としていることで御理解いただいていると思います。
 しかし、雨の日や自転車での送迎の場合には持ち運ぶことが大変であるという御意見は頂戴することがございます。

○青山義明副議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 続いて、布団の衛生面での管理状況についてお伺いします。
 まず、保育園では、保護者から持ち込まれた布団についてどのように管理をされているでしょうか。クラスごとに所定の場所に置いておく、あるいはしまっておくというだけでしょうか。

○青山義明副議長 健康福祉部長。

◎岡田隆志健康福祉部長 0歳児から2歳児は保育室でお昼寝をいたします。布団の保管は園によって異なりますが、保育室の布団棚、または倉庫に保管しております。
 3歳児から5歳児は遊戯室でお昼寝するため、遊戯室に布団を置くスペースを作って保管しています。
 以上です。

○青山義明副議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 保育園には、アレルギー症状がある場合など、特に配慮が必要なお子さんも通っていらっしゃると思います。そうしたお子さんの布団もほかの子の布団と同じように管理されているでしょうか。どこか別の場所に保管するなどされているでしょうか。

○青山義明副議長 健康福祉部長。

◎岡田隆志健康福祉部長 アレルギー症状があって配慮が必要であるというお話を頂いた場合は、別の場所で保管する対応をさせていただいております。

○青山義明副議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 お昼寝中におねしょやお漏らしをしてしまった場合など、濡らしたり汚したりしてしまった場合についてはどのように対応しているでしょうか。

○青山義明副議長 健康福祉部長。

◎岡田隆志健康福祉部長 おねしょなどで布団を濡らしたり汚したりした場合は、保育士がシーツを水洗いしたり布団を干したりしております。また、場合によっては保護者に持ち帰りをお願いすることもございます。

○青山義明副議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 布団を毎週保護者が持ち帰るのは、毎週布団を洗濯して干すということが前提になっていると思いますが、保護者が毎週洗濯して綺麗にしているかどうか、保育園では把握されているでしょうか。

○青山義明副議長 健康福祉部長。

◎岡田隆志健康福祉部長 保護者の皆様には、清潔さを保つため布団の毎週の持ち帰りをお願いしておりますが、洗濯されているかどうか、直接の確認は行っておりません。
 お昼寝の際に、まれにではございますが、保育士が汚れのひどい布団を見つける場合がございます。そのような場合は、保護者に洗濯をするようお願いしています。
 以上です。

○青山義明副議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 私が保護者の方から実際に聞いているのは、自分はきちんと洗濯をしているが、保育園でも衛生的な環境が保たれているか不安といった声や、みんながみんな毎週必ず洗濯をしているわけではないと思うといった声です。全ての家庭において、毎週毎週欠かさず必ず洗濯ができているとはさすがに考えにくいと思います。天気が悪い週末もあるでしょうし、お出かけなどの予定がある週末もあるでしょう。毎週持ち帰ることで衛生的な状態を保てているという前提自体にそもそも無理があるのではないかと思います。
 衛生面での心配は、シラミやダニなどの害虫、ウイルスや細菌類、カビなどの発生やまん延につながる可能性があるという点です。特に、ダニやダニのふん、ダニの死骸は、子供たちのアレルギー症状を引き起こす原因にもなりかねません。既にアレルギーを持っているお子さんもいらっしゃいますし、注意が必要であると思います。
 衛生面での管理について、保護者に全てを任せることは現実として難しいのではないか、保育園として一定程度の衛生的な環境をあらかじめ確保しておく、担保しておく必要があるのではないかと考えざるを得ません。
 そこで(2)加熱乾燥消毒の導入についてお伺いします。
 先ほどまでお伺いした中で、毎週の布団の持ち帰りは保護者の負担が大変大きいということ、また、衛生面での管理についても基本的には保護者に一任されており、毎週は洗濯できていない可能性があることが分かりました。こうした状況を改善するために御提案したいのが、布団の加熱乾燥消毒です。
 加熱乾燥消毒とは、摂氏70度あるいは80度から100度程度の高温で30分から60分程度布団を加熱し、乾燥して消毒殺菌するという方法です。100度近い高温ですから、ダニはもちろん、シラミなどの害虫、ウイルスや細菌類、カビもほぼ死滅させることができます。これらの害虫、細菌類は、洗濯と天日干しだけでは除去が困難です。
 乾燥の作業には、専用の乾燥車と呼ばれる車を使います。トラックの荷台部分に箱型の乾燥装置を積んだ車で、灯油などを熱源としたヒーターで暖め、ファンを回して熱風を起こします。そうすることで高温を保ち消毒するという仕組みです。消毒という言葉を使いますが、薬剤などの使用は一切なく、単に高温で死滅させる、殺菌するというだけのことです。
 乾燥車は車ですから、保育園の駐車場に停めたまま作業が可能です。また、園舎から作業車までの布団の運搬は業者さんが引き受けてくださいます。作業後の搬入もしてくださいます。シーツやカバーはつけたまま加熱乾燥消毒が可能です。
 布団の加熱乾燥消毒をすれば、布団の持ち帰りは基本的に不要になります。保護者の負担は大きく軽減される上、衛生的な環境も担保することができます。このように、布団の加熱乾燥消毒の導入は大変メリットが大きいと思います。
 費用については、もちろん業者さんによって様々ですが、布団1組、敷布団と掛け布団の1組で1回おおむね数百円程度、300円から500円程度で済むようです。
 加熱乾燥消毒を実施する回数については、これは様々な事例がありますが、年に3回程度というところもあれば3か月に1回というところもありますし、毎月1回実施しているところもあります。
 このお昼寝用布団の加熱乾燥消毒については、市内の私立の幼稚園や保育園では実際に既に導入されています。公立の園では、まだ近隣では導入の実績がないものの、都市部の公立園では既に当たり前のように導入されています。費用負担については、園や自治体が負担している場合もありますし、保護者が負担している場合もあります。
 そこでお伺いします。
 蒲郡市の公立園でもお昼寝布団の加熱乾燥消毒の導入を検討する価値は高いと思うのですが、どのようにお考えでしょうか。

○青山義明副議長 健康福祉部長。

◎岡田隆志健康福祉部長 加熱乾燥消毒ではございませんが、平成30年度に、中部保育園におきまして、クリーニングも含めたマットレス、シーツ等のお昼寝セットの無料モニターとレンタル希望調査を試験的に実施したことがございます。この際、継続して費用がかかるということもあってか、モニター後に実施を望まれる方がほとんどおらず、従来どおりのやり方を望む保護者が多かったことから、このときは導入を行わないこととなりました。
 加熱乾燥消毒については、布団をしっかりと殺菌できることや、クリーニングより安価に利用できるということから、保護者の負担も少なくて済むものと理解をいたしております。都市部と違い、車での送迎が可能ということや、自分の子供の布団は自分で清潔に管理をしたいと考えていらっしゃる方も多くいらっしゃいますので、現在の運用を直ちに変更するということは考えておりませんが、その必要性につきましては、導入している私立の幼稚園や保育園にメリット、デメリットを直接お伺いするなど研究してまいりたいと思います。
 以上です。

○青山義明副議長 藤田裕喜議員。

◆藤田裕喜議員 私も、保護者の方からいろいろ御意見をお伺いしました。いろいろな意見がございましたが、例えば、1回数百円程度の負担ならぜひ加熱乾燥消毒をしてほしいという方もありましたし、洗濯をしないで週明けに布団を持ってくる人もいるだろうから保育園で加熱乾燥消毒をしてくれると安心という方もいらっしゃいました。一方で、これ以上の費用的な負担は困るという方もいらっしゃいましたし、希望者だけでよいのではないかという方もいらっしゃいました。
 また、加熱乾燥消毒だけでは心配、特に、汚れた服のままお昼寝をしてしまう場合もあるだろうから定期的にシーツだけでも洗濯したいという方もいらっしゃいました。いろいろな御意見があると思いますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
 私としては、この布団の加熱乾燥消毒は、保育士さんの負担を増やすことなく保護者の負担を大きく軽減することができ、かつ子供たちにより衛生的な環境が提供できるという大きなメリットがあると感じています。ぜひ、しっかり研究をしていただき、前向きな御検討をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

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